オドメトリ精度向上のための現場調整の重要性
自律走行の重要な要素として自己位置推定があります。LiDARから得た情報を元に自己位置を推定するのですが、カーナビと同じように他のセンサー情報を使って自己位置の補正を行います。今回はオドメトリという車輪やステアリングの回転角度からの累積計算からロボットの位置を推定する手法を紹介します。
ROSのパッケージ上にはオドメトリ計算用の各種パラメータ設定項目があります。代表的なもので、駆動輪の直径、左右のタイヤの中心間距離であるトレッド幅があります。
自律走行をさせるロボットのカタログ値を登録するのですが、タイヤに関して言えば、導入環境次第でカタログ値を使ってもうまくいかない場合があります。またロボットには機械誤差があり、こちらも考慮する必要があります。
今回はLiDARでの補正を使わず、オドメトリ計算だけでナビゲーションにどのような差がでるのか見てみました。
ケース1:仕様書通りのタイヤ径・トレッド幅を使った走行・LiDAR補正なし
ケース2:パラメータ調整後の走行・LiDAR補正なし
このように、カタログ値通りの設定では精度が出ない場合があります。導入に向けては、タイヤ径・トレッド幅等の各種寸法だけでなく、機械誤差、路面の状況、またエンコーダの精度など多様な外部要因を考慮する必要があります。従って、現場でのパラメータ調整が重要になります。
参考:LiDAR使用時の走行
参考に、上記ケース1・2において、LiDARの補正機能を使ったナビゲーションも行いました。前回記事の通り、オドメトリ精度が悪い場合でも、LiDARデータを使って高頻度で自己位置の補正をすることで走行は可能になります。
ケース3:仕様書通りのタイヤ径・トレッド幅を使った走行・LiDAR補正あり
ケース4:パラメータ調整後の走行・LiDAR補正あり
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