AMRとAGVはどちらを選ぶべきか|現場で考える最適解
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更新日:2 日前
AMRとAGVは「選ぶ」ではなく「組み合わせる」時代へ
AMR(自律走行搬送ロボット)とAGVは、これまで「どちらを選ぶか」という視点で語られることが多い技術です。しかし実際の現場では、この2つは対立するものではなく、それぞれの特性を組み合わせることで、より高い効果を発揮します。
特に近年では、AMRの柔軟な走行とAGVの高精度停止を両立する「ハイブリッド走行」が、現場にフィットする選択肢として注目されています。
AMRとAGVの違いは「停止位置精度」と「柔軟性」
AMRは環境に応じてルートを変えられる一方で、停止位置にはばらつきが出ることがあります。一方でAGVは、ガイドに沿って動くことで安定した停止位置を再現できます。
*AMRとAGVの違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています
AGVはなぜ現場で「位置合わせしやすい」のか
AGVが現場で使いやすい理由は、単なる精度の高さではありません。実際の導入現場では、以下の2点が非常に重要になります。
1.磁気テープを直接地面に貼って、実際に動かしながら位置を追い込める
2.機械であれば実際に「当て止め」もでき、精度を高められる
この「当て止め」は、設備や治具に軽く当てることで物理的に位置を確定する方法であり、センサや制御だけに頼らない停止方法です。イメージは船が岸壁に接岸する際に使われる防舷材に近いものです。

AMRだけでは使いにくいケースとは
AMRは柔軟性に優れる一方で、下記のような場面では停止位置精度が重要になるため、AMR単体では調整の負担が大きくなる場合があります。
設備との位置合わせが必要な工程
定位置での積み降ろし
コンベアやリフトとの連携
ハイブリッド走行で「自由」と「精度」を両立する
こうした課題に対する解決策が、AMRとAGVのハイブリッド走行です。用途に合わせた使い方の組み合わせにより現場の実態に合わせた運用が可能になります。
パターン①:最終位置だけAGVで合わせる
長距離を自律走行し、カゴ台車の下にAMRが入り込みながら停止位置に近づいた段階でAGV制御に切り替えます。そこからはガイドに従って動作し、位置関係を正確に合わせます。

パターン②:手前からAGVに切り替えて安定走行する
停止位置の手前からAGV制御に切り替えるパターンです。下記のような環境では、AMRの自律走行だけに頼ると挙動が不安定になる場合があります。ゴール少し手前からAGV走行に切り替えた運用をお勧めします。
人の往来が多いエリア
台車や物の配置が頻繁に変わる場所
環境地図が安定しにくいエリア

まとめ:これからは「AMRかAGVか」ではなく「どう組み合わせるか」
搬送ロボットの選定は、「AMRかAGVか」という二択ではなくなりつつあります。重要なのは、それぞれの特性を理解した上で、現場に合わせてどう組み合わせるかです。ハイブリッド走行は、柔軟性と精度を両立するための現実的なアプローチであり、今後の選択肢の一つになっていくと考えられます。




