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AMR(搬送ロボット)導入検討時によくある現場の声と、安全設計の考え方

  • 19 時間前
  • 読了時間: 3分

AMR導入を検討する際、多くの現場で共通して挙がるのが「安全には止まってほしいが、そのたびに人が呼ばれる運用は避けたい」という声です。


食品工場やクリーニング工場のように、搬送距離が長く且つ人や台車が頻繁に動く環境では、通路状況は常に変化します。安全性と運用効率を両立するためには、単に止まる機能だけでなく、状況に応じた判断と復帰の仕組みが重要になります。


ここでは、当社AMRが備える安全制御の考え方を、実際の動作動画に沿ってご紹介します。


① 障害物検出距離を設定できるUIの紹介


工場によって通路幅や人の動きは大きく異なります。そのため、安全距離は固定ではなく、現場に合わせて調整できることが重要です。検出距離を適切に設定することで、過度に止まりすぎることを防ぎつつ、安全を確保した運用が可能になります。


② 遠方の障害物を回避する

ロボットが十分な距離で障害物を検知した場合、停止するのではなく、回避経路を選択して走行を継続します。


通路の一部が塞がれている場合でも、迂回可能であれば自律的に判断して走行を続けるため、不要な停止を減らすことができます。これにより、現場でよくある「ちょっと置かれた台車」による搬送停止を防ぎ、作業の流れを維持できます。


AMRが障害物をよける様子
AMRが障害物をよける様子

※ 車体サイズパラメータをAMRサイズに合わせているため障害物のギリギリを走行しています。


③ 検出範囲に入ると停止し、障害物がなくなると自動復帰


安全エリアに人や物が入ると確実に停止し、その後障害物がなくなったことを再確認してから自律的に走行へ戻ります。


この仕組みにより、作業者が毎回復帰操作のために現場へ向かう必要がなくなります。安全を確保しつつ、人の介入を最小限に抑えることができるため、実運用に乗せやすい設計となっています。


障害物が動かず停止している状態が続くとエラーの通知があります。その場合は人が現場に移動し、障害物の排除とリセット(復帰)作業を行います。


障害物センサーで止まる様子
障害物センサーで止まる様子

④ バンパー接触で停止


ロボット前面のバンパーが物体に接触した際、即座に停止します。


センサによる検知だけでなく、万一の接触時にも物理的な停止機構が働くことで、多層的な安全設計を実現しています。これはセンサの死角や予期しない状況に備えるための最後の保護手段となります。


工場安全の考え方では、停止機能そのものよりも、「停止後の状態管理」と「再始動条件」が重視されます。従いバンパー接触での停止時は、安全が確認されてから再始動することが前提となり、人による障害物の排除とリセット(復帰)作業が必要です。



バンパーセンサーで止まる様子
バンパーセンサーで止まる様子

⑤ 緊急停止ボタンによる停止動画

緊急停止ボタンを押すことでロボットが即座に停止することができます。


このボタンは、作業者が異常を感じた際に最優先でロボットを止めるための装置です。非常時に、安全装置としての基本機能を確実に備えています。


これらの動画から分かる通り、安全なAMR運用には単に「止まる」機能だけでなく、・回避できるときは回避する・危険時は確実に停止する・安全が確認できれば自律的に復帰する・万一の接触や異常時にも多層的に停止できるという一連の設計が重要になります。


AMR選定の際には、スペックだけでなく、こうした動作の積み重ねが現場に合っているかどうかを確認することが、導入後の定着につながると考えています。


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