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精密工学会 画像応用技術専門委員会 研究会で惣菜向けAMRの導入事例を発表しました

  • 執筆者の写真: Echigo Takumi
    Echigo Takumi
  • 5月31日
  • 読了時間: 4分

2025年5月16日(金)中央大学 後楽園キャンパス(オンラインハイブリッド開催)

にて開催されました、公益社団法人精密工学会 画像応用技術専門委員会 2025年度第1回研究会に登壇させて頂きました。


精密工学会  画像応用技術専門委員会 研究会で惣菜向けAMRの導入事例を発表しました

当研究会の話題提供テーマは、「ロボットビジョン・ FA 」です。最近の機械学習技術の発展にともない、ロボットの性能も加速度的に発展しており、人間以上の性能を持つロボットも登場しています。今回の講演会では、このような技術動向を踏まえ、実際の工場内で使用される自動搬送ロボットや、人間と共存するロボット、宇宙開発に携わるロボット等についての技術的特徴や課題などについてご紹介し、今後も発展を続けるロボット技術について、共に考えていくことを目的としています。


発表の形式には、講演、研究発表、事例紹介とあり、当社は事例紹介のパートで発表させて頂いました。


当社講演内容:「技術移転から商品化へ、安定運用開始までは総合格闘技」

Visual SLAM を使った自律走行搬送ロボット(AMR)を開発、自己位置推定の精度は非常に高いが、プロダクトカスタマーフィットには複合的な問題解決が必要、経産省プロジェクトを通じてその活動を紹介。


惣菜業界向けAMRでは、Visual SLAMというカメラで撮影した映像を利用して、自己位置を推定し、同時に周囲の環境地図を生成する技術を活用しています。位置精度が高く、迷子にたいするロバスト性もそなえており、この度導入した惣菜業界の環境にはとてもマッチしたものと考えています。しかしそれを現場で使えるようにしなければ効果・効能を満足したことにはなりません。このような状況を、ここではプロダクトカスタマーフィット(商品やサービスが特定の市場ニーズに完全に合致し、顧客から高い評価を受けている状態を指します)と定義しています。このような状態を実現するためには、複合的な問題解決が求められ、さながら総合格闘技のようです。


技術移転から商品化へ

実際に商品化において、クリアしなければならなかった課題は下記のようなものでした。


惣菜工場にAMRを導入するための必要な課題

これらの課題に対応したAMRは、「惣菜・弁当工場に特化したAMR(⾃律⾛⾏搬送ロボット)2機種を公開 ~エレベーター経由で冷蔵庫・冷凍庫への自動搬送、惣菜・弁当工場特有の搬送課題を解決~」としてリリースさせて頂いておりますので、下記ページをご参照ください。


実際に総合格闘技となってくるのは、実はあとの立上げ業務です。現場では下記のような多様な課題に個別具体に対応していきます。


  • 特徴点取りが難しい広域で複雑な現場でのAMR仮想地図作成

  • AMRの性能限界を見極めエリア別のAGV立上げ施工と調整

  • 食品工場特有の天井含む壁面全面が鉄環境での安定した通信環境構築

  • エレベーターなど他社と連携した工事の共同作業


これらAMR現場導入の工事に関わる当社のサービス内容については、また改めて別の記事にて紹介させて頂ければと考えております。

このように、現場に導入し安定運用頂いてはじめて、効果・効能を生かすことが出来るようになります。それまでにはいろいろな課題があるという事例を紹介させて頂きました。


この度は当社に講演の機会を頂いた、精密工学会 画像応用技術専門委員会の皆様に深くお礼申し上げます。当研究会に参加させていただき、多様な情報に触れさせていただく機会にもなり、非常に魅力的な研究会でした。

以下に紹介させて頂きますので、ご興味ございましたら直接お問い合わせお願いいたします。


~精密工学会 画像応用技術専門委員会について~

本会は、画像処理技術の向上を計り、産業分野における自動検査、自動監視、画像理解、 物体認識などの実用化へ寄与する為に基礎技術の確立と具体的な解析法の確立、 画像情報の抽出から処理プロセスに至る手法の確立、 更に応用、実用化に向け、調査研究、情報交流を行い、産業界の発展に寄与する事を目的とする。


2025年度第1回研究会 にて登壇されていた講演者様の情報です。


  1. 講演「 月惑星探査のための小型探査ロボット技術」

    中央大学 理工学部 電気電子情報通信工学科 國井 康晴 先生

    ◆講演概要

    本講演では近年の日本の月・惑星探査におけるロボットの活躍事例を紹介し、また将来の月の縦穴洞窟の探査・活動拠点の構築を目指したロボット開発の要素技術に関する発表を行う。


  2. 講演 End2Endロボット動作生成と今後の展望」

    早稲田大学 基幹理工部 表現工学科 尾形 哲也 先生

    ◆講演概要

    本講演では、End2Endモデルロボット研究としてムーンショットでの成果を紹介し、講演者が理事長となって設立したAIロボット協会(AIRoA)、研究総括となったCREST「実環境知能システム」の概要を紹介する。


ホームページ:https://www.tc-iaip.org/


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