搬送とは何か?4つの運び方で現場の基本を理解する
- 1月6日
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更新日:3 日前
現場を理解するために、まず押さえておきたい基本
物流や工場の現場で「搬送」という言葉は日常的に使われていますが、その中身を体系的に整理して説明されることはあまり多くありません。しかし実際には、この搬送の考え方を理解しているかどうかで、現場の見え方は大きく変わります。
近年、この搬送領域では自動化が進み、さまざまなロボットが活用されるようになってきました。ただし重要なのは、ロボットは単に「モノを運ぶ機械」ではないという点です。入荷から出荷までの一連の流れの中で、モノがどのように動き、どのようにつながっていくのか。その“流れそのもの”を支援・最適化するのが、ロボットの役割です。
つまりロボットによる支援は、「作業の代替」ではなく、搬送という流れの再設計と捉える必要があります。そしてこのロボットによる搬送支援は、大きく分けると4つのタイプに整理することができます。
①棚搬送――商品棚自体が人に寄ってくる仕組み
一つ目は「棚搬送」です。これは棚や商品そのものを動かし、作業者の元まで持ってくる方式です。いわゆる“モノが人に寄ってくる”考え方で、近年のEC倉庫などで多く採用されています。作業者が歩き回る必要がなくなるため、移動時間が削減され、生産性の改善につながりやすいのが特徴です。
効果のある事例として下記のようなことが言われています(当社調べ)
500坪以上のセンター
ピッキング人数が20人以上いる場合
一人あたり一時間の平均ピッキング数が100ps以下の場合
取扱商品が多品種小ロットである場合
②ピッキング支援――集荷箱が人に寄ってくる仕組み
二つ目は「ピッキング支援ロボット」です。作業者はその場から動かず、ピッキング対象の商品が格納された棚や、集荷用の箱がロボットによって運ばれてきます。さらに、どの商品をピッキングするかといった情報もシステムと連携して提示されるため、作業者は目の前の作業に集中することができます。
効果のある事例として下記のようなことが言われています(当社調べ)
200坪以上のセンター
ピッキング人数が6人以上いる場合
80-90cmの通路でOK
なお、ピッキングには大きく2つの考え方があります。
トータルピック:商品をまとめて一括で取得し、後工程で仕分ける方式
オーダーピック:注文ごとに個別に商品を集める方式
トータルピックは効率を重視する構造であり、搬送量は増えますが作業の集約が可能です。一方でオーダーピックは柔軟性に優れますが、人の移動や作業負荷が増えやすい傾向があります。
③単純搬送――現場を止める“見えにくい仕事”
三つ目は「単純搬送」です。これは工程と工程の間をつなぐ、いわゆる“横持ち”の移動です。入荷した商品を保管場所へ運ぶ、加工後の製品を次工程へ渡すといった、繰り返し発生する定型的な搬送がこれにあたります。
目立たない作業ではありますが、ここが止まると全体が止まるため、現場にとっては非常に重要な役割を担っています。
④ソータロボット――出荷を支える仕分け工程
四つ目は「ソータロボットによる搬送」、いわゆる仕分け工程です。流れてきた商品を配送先や注文ごとに振り分ける工程で、大量処理が求められる出荷直前の重要なポイントです。
特にECや宅配系の現場では、この工程の処理能力が全体のボトルネックになることも少なくありません。
効果のある事例として下記のようなことが言われています(当社調べ)
従来のソーターと比較し、1/3~1/2程度の面積で導入
10台程度の小規模導入や、波動に対応したl短期間稼働も可能
搬送は単独では存在しない――システムで制御される“全体構造”
ここまで4つの搬送を見てきましたが、より重要なのは、それらが単独で動いているわけではないという点です。実際の現場では下記のようなフローで搬送が動いています。搬送は単なる作業ではなく、**システムと連動した“流れの実行部分”**と捉える必要があります。
OMS(受注管理)で注文が入り
WMS(倉庫管理)で在庫や作業が管理され
CSVなどのデータ連携によって各工程へ指示が渡る

シンプル搬送領域における最適解
物流における4つの搬送形態を整理すると、それぞれに適した役割と適用領域があることが分かります。中でも③の「シンプルな搬送(拠点間・工程間の単純移動)」は、比較的ルールが明確で、動線も単純なため、自動化の効果が最も出やすい領域の一つです。
この領域では、大規模な設備投資を伴う高度な自動倉庫システムよりも、柔軟性と導入のしやすさが重要になります。その点において、YOKOIDOのAMR(自律搬送ロボット)は、既存レイアウトを大きく変更することなく導入でき、必要なタイミングで必要な場所へモノを搬送することが可能です。
そのため、③のシンプル搬送領域においては、YOKOIDOのAMRが最も現実的かつ効果的なソリューションの一つと言えます。




